第53回市村学術賞(貢献賞)を受賞しました。
Lab faculty is awarded the 53rd Ichimura Prize in Science for Distinguished Achievement.
2021-04-19

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受賞題目
環境振動型MEMSエナジーハーベスタの研究開発

受賞者
年吉 洋(東京大学)、橋口 原(静岡大学)

研究内容
MEMS(微小電気機械システム)技術により、環境振動から1mW程度の電力を回収するエナジーハーベスタを実現しました。電池や電源アダプタを使わずに、IoT無線センサを永続的に駆動します。

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開発技術
マイクロマシニング技術で製作した微小振動子表面のシリコン酸化膜に、不純物(カリウム)を高濃度ドープしました。この膜を高温・高電界でアニールすると不純物イオンが移動し、あとに残ったSiO構造が熱的に安定な永久電荷(エレクトレット)を形成します。エレクトレット被覆した微細電極を機械的に励振すると、静電誘導により電流が発生します。本研究では、効率よく機械-電気変化する振動発電機構と高密度エレクトレット材料を開発し、電力取り出し効率が世界最高レベル(92%)の環境振動型MEMSエナジーハーベスタを実現しました。

効果
すべてのモノが通信ネットワークに接続するIoT社会では、超小型電源の確保が重要課題です。本研究の振動発電は、これまで利用されていなかった環境振動(建物、道路、鉄道、機械、人体)からmW級の電力を回収し、IoT無線センサなどを半永久的に駆動可能にします。

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Last-modified: 2021-04-27 (火) 19:12:19