目玉がちょっとだけ動く! クチから炎のような形のものを出す! | |
マイクロメカゴジラ | |
東京大学生産技術研究所 年吉研究室「次の世代の科学者(SNG)」プログラム MEMS製作委員会 | |
説明の対象年齢10才以上、中学生・高校生の皆さんは、まずこのページをどうぞ! | |
わたしたちの研究室では、半導体回路(LSIなど)を作る技術を応用して大きさ1ミリメートル以下の「マイクロマシン」を作る研究をしています。このマイクロメカゴジラは、マイクロマシンの動作を分かりやすく説明するために作った研究室マスコットです。目玉とベロがどのように動くのか、見てみましょう。 | |
シリコン基板を削って小さな機械を作ります。でも、カッターナイフで削るわけではありません。反応性のガス(SF6)をプラズマ化して、その化学反応でシリコンを削ります。削りたくない部分には、樹脂や金属のカバーをつけておきます。では、そんな小さなカバーはどうやって付けるのでしょうか? じつは,写真撮影と同じ技術を使って付けるのです。 | |
冬にセーターを脱ぐと、静電気がパチパチします。マイクロメカゴジラの目玉とベロも、静電気のちからで動きます。電極のギザギザは、より多くの電荷を蓄積するための工夫です。左の写真は、高電圧を発生する機械に手を触れたところ。体に電荷がたまって、髪の毛が逆立っています。Paul G. Hewitt 氏の教科書 Conceptual Physicsから借用しました。これは、静電「反発力」ですね。一方、このマイクロメカゴジラでは、静電「引力」を使っています。ゴジラの目玉や、ベロの部分に電圧を加えると、そこにたまった電荷が引き合って、小さな部品を動かすのです。 | |
小さな機械を動かす方法として、静電気は便利です。また逆に、静電気は小さな動きを検出するセンサーとしても利用できます。身の回りにも、静電気を利用したアクチュエータとセンサーがたくさんあります。このように、小さな機械、センサーを総称して、MEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)と言います。この展示会場にも、いろいろなMEMSがあります。探してみましょう。 | |
MEMS装置の例…カーナビのジャイロ(東西南北が分かる)、クルマのエアバッグ(衝突を検出)、TVゲームのコントローラ(テニス、ゴルフ)、ビデオプロジェクタのマイクロミラー、光ファイバ通信用の光スイッチ、携帯電話のマイクロフォン、などなど |
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