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APAA(アクティブ位相アレイアンテナ)による人工衛星通信

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総務省受託研究*1の一環として、「高マイクロ波帯用アンテナ技術の高度化技術の研究開発 」というプロジェクトに参加しています。このプロジェクトは、JAXA、京都大学、日本無線株式会社との共同研究で、地上移動基地局の衛星通信に使用する位相アレイアンテナを安価に供給するための技術を開発するものです。平成17年4月からの4年間のプロジェクトとして、現在遂行中です。

総務省APAAプロジェクト

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このプロジェクトでは、研究機関が独自の技術を持ち寄って位相アレイアンテナを開発します。JAXA(機関代表:高野名誉教授)のグループでは、位相アレイアンテナの間引き給電アンテナ技術と、その制御LSI回路を開発中です。京都大学(機関代表:川崎教授)では、アンテナ用の低ノイズアンプ(LNA)と移相器回路を開発します。日本無線株式会社(機関代表:須田研究員)では、アンテナ全体のとりまとめと、要素部品の実装を担当します。当研究室(東大生産研=機関代表:年吉教授)では、移相器に実装するスイッチをMEMS技術を用いて開発しています。

RF−MEMSスイッチを用いた5.8GHz帯マイクロ波移相器

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位相アレイアンテナには、小さなアンテナの集合体であり、各アンテナに給電する信号の位相を制御することにより、電波の発信方向(指向性)を電子的に制御します。また、アンテナで受信した信号の位相を調整して合波することにより、特定方向からの信号を感度よく検出します。その位相を調整する部品が移相器です。本プロジェクトの移相器(京都大学開発)は、LTCC基板*2の多層配線を用いています。その表面にスイッチを実装(日本無線株式会社担当)して、LTCC内部の遅延線経路を選択することにより、5.8GHz帯の信号の0~180°の位相を4ビットで制御するものです。従来は、FET型やPINダイオード型のスイッチが使われていましたが、より低い挿入損失(ON時)とより高いアイソレーション(絶縁、OFF時)を実現するために、金属接点型のRF-MEMSスイッチを開発中です。

SOIバルクマイクロマシニングによるSPDT型RF-MEMSスイッチ

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本研究では、SOI基板の両面をDRIE(シリコン高アスペクト比ドライエッチング)で加工することにより、静電アクチュエータ駆動型のSPDT*3のRF-MEMSスイッチを開発中です。性能として、1.5mm角の実装面積内で、駆動電圧40V以下、挿入損失0.5dB/スイッチ以下のスイッチを研究開発しています。また、周波数5.8GHzの次のステップとして、12GHz以上の周波数帯に利用できるRF-MEMSスイッチと移相器を開発しています。

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*1 総務省・電波資源拡大のための研究開発
*2 LTCC = Low Temperature Co-fired Ceramic
*3 Single Pole Double Throw = 1入力2出力型

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Last-modified: Fri, 30 May 2008 05:56:22 JST (3399d)